うんちく ん ソフト クリーム。 ソフトクリームが日本に広まったのは蕎麦屋と力道山のおかげ :: デイリーポータルZ

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うんちく ん ソフト クリーム

ソフトクリーム総合メーカーだけど「作ってない」 その会社こそ、日世株式会社。 「ソフトクリーム」の名付け親であり、国内唯一の「ソフトクリーム総合メーカー」だ。 社名にピンとこなくても、このキャラクターを見たら「あぁ~!」って言うはず。 この2人、見たことあるでしょう? 行楽地のお土産屋や、高速道路のサービスエリアで見覚えがある人も多いだろう。 うちの子供に見せても「あぁ~!」ってなってた。 このキャラクター(ニックン&セイチャン)は1950年代から使われているそう。 それほど歴史ある企業である(その歴史は後ほど) 取材はリモートで、経営企画部の松島さん(右下)に話をうかがった。 話を聞いているとどんどんソフトクリームの口になっていく……。 いったいソフトクリームは年間どれくらい作られているんだろう? ……と、聞いてみたかったのだが、松島さんは 「うちはソフトクリームの製造販売はしていないんです」という。 ソフトクリーム総合メーカーだけど、ソフトクリームは作ってない……? 高度な謎かけ……? 松島さん:いえいえ、弊社が提供しているのは、製造機(フリーザー)と液体原料(ミックス)、可食容器(コーン)などです。 これらを用いてソフトクリームを作るのは、あくまで販売店なんですよ。 言うなれば 販売店は「アイスクリーム工場」でもあるんです。 一般的なアイスクリームは、工場で生産され、溶けないように運ばれて、お店で売られている。 それを僕らが買って、溶けないように運んで帰り、冷蔵庫から出して食べる。 対して、ソフトクリームはお店で作られ、ハイと渡されて、すぐに食べる。 つまりソフトクリームとは 「工場でできたてのアイスクリーム」なのだ。 一般的なアイスは工場で作って運ばれるが、ソフトクリームはお店そのものが「工場」 松島さん:コンビニでもサービスエリアでも、ソフトクリームを作って売る場所は「アイスクリーム工場」ですから、飲食業の許可とは別に 「アイスクリーム類製造業の許可」を取るよう求める保健所もあります。 こうして「できたて」をお届けできることが、ソフトクリームの一番の特徴だと思っています。 日世さんが「ソフトクリームを作っていない」という意味はもうひとつある。 レバーを引くとクリームがニュ〜っと出てくるあの機械(フリーザー)、あそこの下にコーンを構えてグルグルすれば「ソフトクリーム」になる。 でも、容器に落とせばパフェにもサンデーにもなるし、メロンソーダに落とせばフロートになる。 全て「ソフトクリーム」になるとは限らないのだった。 いろいろある。 松島さん:なので、「年間どれくらいのソフトクリームを作っているか」という質問には、正確にお答えできないんです。 コールセンターは24時間365日受け付けており、修理が必要となれば代替機も用意する。 手厚い。 だって「工場」が止まったら一大事だから。 もうこの時点で、ぼんやり浮かんでいたソフトクリームの概念が崩れつつある。 あのお店もこのお店も、「工場」だったのかと。 工場で生産されたものを両手に持っています(より) 「ミックスソフト」はどうやって作られているのか? ソフトクリームを作るには、フリーザー、ミックス、コーンの3点セットが必要で、日世はこれを全て国内で製造販売している。 ホームページを見ると、ソフトクリームミックスにはめちゃめちゃ種類がある。 バニラだけでも8種類。 なんでバニラだけでこんなにあるんですか? レギュラー商品のミックスは全部で28種類。 これに期間限定品や数量限定品が加わる(日世 公式HPから) 松島さん:白いミックスで「白物」と呼んでいますが、 全てバニラではないんですよ。 バニラの香料が入っているものが「バニラ」で、入っていないのは「ミルク」。 あとは乳脂肪分や味の濃さなどで種類が分かれています。 さっき「全てソフトクリームになるとは限らない」と言った。 パフェに使う場合、バニラが強いソフトクリームを使うと、フルーツよりバニラの香りが勝ってしまうこともあるそう。 用途や要望に合わせ、これだけ種類が増えたのだという。 そして、「白物」に対して色がついたミックスは「色物」と呼ぶそう。 またひとつ、世界を切り分ける言葉を知れて嬉しい。 松島さん:色物の一番人気はチョコレートで、その後は抹茶、ストロベリーと続きます。 チョコも3種類、抹茶も2種類揃えてますね。 そういえば、バニラとチョコが絡み合った「ミックスソフト」ってある。 あれはどうやって作ってるんだろう。 なにか特別な仕掛けが……? 松島さん:それはフリーザーの仕組みをご覧いただくとわかるんですが…… タブレットのカメラを切り替えて、フリーザー本体を見せてくれる松島さん。 現地にうかがいたかった……! 松島さん:フリーザー本体には、液状のミックスがタンクに保冷されていまして、「シリンダー」と呼ばれる部分にソフトクリームが出来上がった状態で満たされています。 フリーザー内部を横から見たところ。 シリンダーはソフトクリームで満たされている。 レバーを倒すと内側のらせん状の部品が回転して(図の左方向に押して)取り出せる。 松島さん:レバーを倒してシリンダーからソフトクリームを取り出すと、取り出した分だけミックスタンクからミックスが充填される仕組みです。 充填されたミックスはシリンダー内で冷凍されながら攪拌されて、ソフトクリームになります。 レバーをグッと倒せば、倒している間じゅう星形の穴からソフトクリームがニュ〜っと出てくる。 こうやって「できたて」のソフトクリームがこの世に誕生する。 星形の穴からソフトクリームが出てくる。 マヨネーズのフタと同じだ。 ただ、これだと1種類の味のソフトクリームしかできない。 フリーザーには、タンク&シリンダーを2つずつ備えた「ダブル機」もあるのだ。 ダブル機なら、複数の種類のソフトクリームを1台で作れる。 こっちがバニラで、こっちがチョコ、というように。 松島さん: ダブル機は最終的な「出口」が3つあります。 真ん中の出口は両側のシリンダーにつながっていて、2つの味を合流して1本にするんですよ。 ミックスソフトはそれを巻いているだけ。 ダブル機はシリンダーが2本入る。 これにフロント部分を装着して「出口」を3つにする。 すると真ん中から…… バニラとチョコが合流したミックスソフトが出てくる、という仕組み。 ちなみにシリンダーが3つの「トリプル機」もあるそう。 「複雑に絡み合っているように見えますが、仕組みは単純なんです」と笑う松島さん。 今度ミックスを頼む機会があったらまじまじと見よう。 ソフトクリームのコーンに「メッシュ柄」が多い理由 ところでソフトクリームの「コーン」、トウモロコシのコーン(CORN)だと思っている人も多いのではないか。 松島さん:あれは円錐のコーン(CONE)です。 「三角コーン」のコーンと一緒ですね。 そもそもトウモロコシではなく、小麦粉でできてますし(笑) 日世にはコーンも種類がたくさんある。 レギュラー商品で25種類、デザインや味が全部違う。 そんなに。 (左から)サブレ生地を焼き上げた「ブーケサブレ」、インバウンドも狙った「紅白ツートンコーン」、惣菜メニューにも使える「グラノーラコーン」などなど。 松島さん:最近の主流は「ローレルトップ」ですね。 1998年に生まれたもので、クリームが高級志向に変わってきたころ。 それなのに昔ながらの古いタイプのコーンでいいのか、と、この造形が生まれました。 左が「ローレルトップ」。 右は最古参の「No. 1フレアートップコーン」。 よく見るやつ! こうして比べるとだいぶ形が違う。 こういう柄を作るのって、専門のデザイナーがいるんですか? 松島さん:設計者はいますが、デザイナーはいません。 コーンを焼くときの生地の動きも計算に入れないといけないんですよ。 生地は金型で挟んで焼くので、金型内で均一に伸びるよう柄を設計する必要があるんです。 タイ焼きを思い浮かべてみるといいかもしれない。 生地を金型に落とし、挟んで焼くと、尻尾の先まで生地が伸びて魚の形になる。 あのイメージ。 ソフトクリームのコーンも、柄をデザイン優先で考えると、先端まで生地が届かなかったり、厚みにムラが出たりするのだ。 コーンにメッシュの柄が多いのも、ひょっとしてそういう理由からですか? 松島さん:確かにメッシュ柄は生地が均質に伸びやすいのですが、歴史的な背景もあります。 1904年のセントルイス万博で、円錐に巻いたワッフルコーンにアイスクリームを乗せて販売したことが、コーンの始まり。 メッシュ柄は、そのワッフルの名残なんですよ。 ソフトクリームには3つの「ブーム」があった あのメッシュ柄に100年以上前の歴史が刻まれていたとは……と震えたところで、いよいよ「ソフトクリーム」が誕生した歴史を振り返ろう。 ……と、言っても実は詳細はというサイトにまとまっている。 「当社の歴史がソフトクリームの歴史」と松島さんが言うだけあり、ここを見ればソフトクリーム史がばっちりわかる。 なので、特に「へー!」となった部分をピックアップして松島さんにうかがった。 創業者の田中穰治氏がアメリカでソフトクリームが流行している、という情報をキャッチして、フリーザーを10台輸入したのが1951年のこと。 英語では 「ソフト・サーブ・アイスクリーム(soft serve ice cream)」という名前なのだが、終戦直後で英語に馴染みのない日本人には難しいと判断し、「ソフトクリーム」と命名した。 日本におけるソフトクリーム誕生の瞬間である。 わざわざ図版を作っているのはリモート取材のため写真素材が少ないからです。 ちなみに、フリーザーの輸入に併せて、コーンやミックスも輸入した。 しかし コーンは船便でボロボロに壊れていることが多く、いち早く国産に着手したという。 木箱を開けたらボロボロになっているコーン、目に浮かぶし切ない気持ちになる。 かけそば1杯15円の時代に、ソフトクリーム1本50円。 高級デザートである。 一方、1950年代といえば、人々が街頭テレビで放送されるプロレスに熱狂していたころ。 みんなシャープ兄弟と戦う力道山に釘付けになっていた。 そこで東京下町の蕎麦屋も、客寄せのため店にテレビを置くようになる。 でも、プロレスが放送されるのは夜の20時。 みんな夕飯を食べてから蕎麦屋に来ちゃう。 肝心の蕎麦が全く売れない。 松島さん: 蕎麦以外になにか売ろう、ということで、ソフトクリームを置いたんですね。 お子さんにもどうですかと。 すると飛ぶように売れた。 蕎麦屋と力道山によって、ソフトクリーム第1次ブームができたと言われています。 第1次ブームを図解しようと思ったら脳トレみたいになってしまった。 この第1次ブームでフリーザーがガンガン稼働し、店側のメンテナンスがいい加減になってきた。 輸入品で修理も難しいし、衛生面でも良くない。 というわけで、フリーザーもミックスも国産に移っていく。 ソフトクリームをなめながらパビリオンを回るのがトレンドに。 たちまちブームに……と思ったら、 万博が終わった2~3年後に、全国でフリーザーの売り上げが爆発的に伸びた。 なぜ「2~3年後」に? 松島さん:これは私見ですが……。 第1次ブームは蕎麦屋だったので、都市部に限られていたんですね。 万博は全国から人が来た。 地元に帰った人が「こういう美味しいものがあった」と話をして、そこから広まったのではと考えています。 「あれは美味しかった……」から全国区に。 時代は高度成長期。 全国にビルやショッピングセンターが建ち始めたころ。 そこで「あの美味しかったやつ置こう」という発想になったのだろう。 万博が終わっても「あれは美味しかったなぁ……」という思い出がずっと残っているの、とてもいい話で気持ちがほっこりする。 ご当地ソフトは「自然発生」で起こった 全国区に広がったソフトクリームは、ドライブイン、ファミレス、コンビニ、サービスエリア……と、時代と共に販路が広がっていく。 そして「第3次ブーム」と言えるのが 「ご当地ソフト」の登場だ。 これも日世さんの戦略だったんですか? 松島さん:いいえ、 私どもが仕掛けたわけではありません。 先ほど申しました通り、販売店は「工場」。 オーナーさんが「うちで売ってる抹茶を入れてみよう」など自分たちで工夫して、独自のソフトクリームを作り始めたんです。 自然発生的に生まれたんですよ。 日世のホームページにはニックン&セイチャンが名物ソフトを探すというコンテンツも。 訪れた街は全国60箇所以上! 自然発生したとはいえ、それって「うちの機械に勝手に変なもの入れないでくれよ!」ってことになりませんか? 松島さん:もちろん、固形物や生もの、ハチミツみたいに粘性の高いものなど、入れてはいけないものもありますよ。 でも、 その地方のもので美味しいものができるなら、それでいいじゃないですか。 結局ミックスもコーンも使うので、うちの売上も立ちますから。 うちの抹茶ソフトより美味しいものができても、それはそれでいいんです(笑) どうやってご当地ソフトを作っていいかわからない、という販売店には、デザートプランナーが相談に乗ることもあるという。 過去には映画で使われる「蕎麦ソフト」を監修したこともあるそうだ。 ずっと「ソフトクリーム」と言い続ける 第3次ブームまで来て、時は2010年代に移る。 そこから最近に至るまで、ソフトクリームのトレンドはどうなっているのだろうか? 松島さん: プレミアムグレードの商品に注目が集まっていますね。 2013年にはプレミアム生クリームソフトを発売しました。 乳脂肪分12. 5%含有、生クリーム25%のプレミアム商品です。 緊急事態宣言が解除されてから、CREMIAを食べに行った。 さすが4分の1が生クリーム、むちゃくちゃ濃厚……! CREMIAの誕生秘話もので是非ご覧いただきたいが、特に注目したいのはコーンの部分。 これ、 お菓子のラングドシャでできているのだ。 そこにソフトクリームが「巻かずに」乗っている。 松島さん:開発担当曰く、最初に高級クリーム素材ができて、 「これ巻くか?」って話になったそうなんです。 巻いたら普通だなと。 そこでフリーザーの出口を開発しなおして、ホイップが立つような形にした。 すると今度は 「これ既存のコーンに乗せるか?」となり、ラングドシャのコーンを開発したんです。 フリーザー、ミックス、コーンの全部に開発の手が入ったトータルプロデュース。 もはや作品である。 「総合メーカー」の日世さんじゃなかったら、最後に妥協して普通のコーンに乗せちゃうかもしれない。 取材時は松島さんが取り出した巨大なCREMIAの模型に度肝を抜かれる一コマも 日世さんのプレミアム展開はまだある。 その名もズバリ。 特定の地域で生産された果実だけを使ったソフトクリームである。 2020年5月から発売開始された「宮崎マンゴー」と「和梨」。 このほかに「あまおう」と「ゴールドキウイ」も販売中。 松島さん:「和梨なら千葉県市原市」というようにフルーツを収穫する地域も指定して、農家や農協の協力を得て作っています。 そこで獲れたものでしか作れないので、全部売れたら終わり。 数量限定でお届けしています。 ソフトクリームが初めて日本に紹介されてから、来年で70周年。 百貨店から蕎麦屋、そして全国へと「面」が広がり、ご当地ソフトが各地で「点」となって充実し、さらにプレミアム展開で「質」も上げた。 そうなると、次はもう世界である。 松島さん:アメリカに研修に行ったことがあるんですが、 現地ではソフト・サーブ・アイスクリーム以外に色んな言い方があるんですね。 マシンサーバー(機械から出すやつ)とか、トーチ(たいまつ)とか。 意外とバラバラなんですよ。 なので、 逆に私たちは海外に出すときも「ソフトクリーム」と言い続けています。 この言葉を全世界に広めようと思っているんです。 日本ではソフトクリームと言うんだぞ!と。 和製英語として作られた「ソフトクリーム」が、いつかバラバラだった名称を統一して、スタンダードになるかもしれない。

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移動販売車(キッチンカー)でソフトクリーム屋さんをするなら絶対に知っておきたいこと!!

うんちく ん ソフト クリーム

ズバリ! あんずソフトクリーム!!! これから暑くなる季節。 ヒヤッと甘く冷たくて美味しい ソフトクリーム! 観光に訪ねたら、必ず味わいたくなる定番人気スイーツの一つ、 ソフトクリーム! 今回はみなさんに是非食べて欲しい千曲市ならではの ソフトクリーム!をご紹介します! 横島物産(森地区) まず一つ目は、あんずの里にあるあんず専門店・横島物産のあんずソフトクリーム。 あんずピューレが練り込まれたシャーベット風のあんずソフトクリームです。 暑い夏の日には、たまりませんね!酸味のきいた爽やかな甘さが、のどを気持ちよく潤してくれること間違いなしです。 カップとコーン、両方ありますのでお好みでどうぞ。 他にも杏のスパークリングジュースにあんずソフトと干しあんずがのった「 あんずフロート」もあります。 お買い物やあんず狩りやの前後でも大人気のあんずソフトです。 使用されるジャムは、工場長の手作り!果肉を残し、自然な酸味を感じるさっぱりとしたジャムです。 あんずジャムの心地よい酸味と甘いバニラソフトの相性は抜群! テイクアウトもできます。 原材料は、あんずと砂糖のみの無添加です。 anzu-happy. バニラソフトクリームの上に、自家製あんずジャムがたっぷりかかっています。 塩川菓子舗特製ジャムは、ソフトクリームのために作られたジャム。 甘いバニラソフトにあうように、甘みを抑えて作られています。 パンに載せるには少し酸っぱいかもしれないですが、 ソフトクリームにはこのジャムがぴったり!果肉も残っており食べ応えもあります。 これからの暑い季節、さっぱりいただける味です。 塩川菓子舗 杏ジャムソフト ・テイクアウト 300円 ・イートイン 400円 【住所】〒389-0821 長野県千曲市上山田温泉1-70-7 【TEL】026-275-1147 姨捨サービスエリア(上り)月の里カフェ 信州産のあんず果汁たっぷり杏ペーストが練り込んであるアンズソフトクリーム。 あんずの味がしっかり味わえます。 信州産のあんずの実と安曇野ヨーグルトのコラボレーション!他にも信州の素材や味を生かした商品があれこれ楽しめます。 窓際には姨捨について詠まれた句たちが吊るされています。 ゆったりお茶タイム。 千曲市あんずソフトクリームMAP これからの夏にぜひご賞味いただきたい千曲市ご当地ソフト、あんずソフトクリーム! ぜひ各名所に訪れる際は、お立ち寄りください! この他でも、千曲市内あんずソフトクリームを発見しましたら随時、上記マップに更新していきます!.

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ソフトクリーム総合メーカーだけど「作ってない」 その会社こそ、日世株式会社。 「ソフトクリーム」の名付け親であり、国内唯一の「ソフトクリーム総合メーカー」だ。 社名にピンとこなくても、このキャラクターを見たら「あぁ~!」って言うはず。 この2人、見たことあるでしょう? 行楽地のお土産屋や、高速道路のサービスエリアで見覚えがある人も多いだろう。 うちの子供に見せても「あぁ~!」ってなってた。 このキャラクター(ニックン&セイチャン)は1950年代から使われているそう。 それほど歴史ある企業である(その歴史は後ほど) 取材はリモートで、経営企画部の松島さん(右下)に話をうかがった。 話を聞いているとどんどんソフトクリームの口になっていく……。 いったいソフトクリームは年間どれくらい作られているんだろう? ……と、聞いてみたかったのだが、松島さんは 「うちはソフトクリームの製造販売はしていないんです」という。 ソフトクリーム総合メーカーだけど、ソフトクリームは作ってない……? 高度な謎かけ……? 松島さん:いえいえ、弊社が提供しているのは、製造機(フリーザー)と液体原料(ミックス)、可食容器(コーン)などです。 これらを用いてソフトクリームを作るのは、あくまで販売店なんですよ。 言うなれば 販売店は「アイスクリーム工場」でもあるんです。 一般的なアイスクリームは、工場で生産され、溶けないように運ばれて、お店で売られている。 それを僕らが買って、溶けないように運んで帰り、冷蔵庫から出して食べる。 対して、ソフトクリームはお店で作られ、ハイと渡されて、すぐに食べる。 つまりソフトクリームとは 「工場でできたてのアイスクリーム」なのだ。 一般的なアイスは工場で作って運ばれるが、ソフトクリームはお店そのものが「工場」 松島さん:コンビニでもサービスエリアでも、ソフトクリームを作って売る場所は「アイスクリーム工場」ですから、飲食業の許可とは別に 「アイスクリーム類製造業の許可」を取るよう求める保健所もあります。 こうして「できたて」をお届けできることが、ソフトクリームの一番の特徴だと思っています。 日世さんが「ソフトクリームを作っていない」という意味はもうひとつある。 レバーを引くとクリームがニュ〜っと出てくるあの機械(フリーザー)、あそこの下にコーンを構えてグルグルすれば「ソフトクリーム」になる。 でも、容器に落とせばパフェにもサンデーにもなるし、メロンソーダに落とせばフロートになる。 全て「ソフトクリーム」になるとは限らないのだった。 いろいろある。 松島さん:なので、「年間どれくらいのソフトクリームを作っているか」という質問には、正確にお答えできないんです。 コールセンターは24時間365日受け付けており、修理が必要となれば代替機も用意する。 手厚い。 だって「工場」が止まったら一大事だから。 もうこの時点で、ぼんやり浮かんでいたソフトクリームの概念が崩れつつある。 あのお店もこのお店も、「工場」だったのかと。 工場で生産されたものを両手に持っています(より) 「ミックスソフト」はどうやって作られているのか? ソフトクリームを作るには、フリーザー、ミックス、コーンの3点セットが必要で、日世はこれを全て国内で製造販売している。 ホームページを見ると、ソフトクリームミックスにはめちゃめちゃ種類がある。 バニラだけでも8種類。 なんでバニラだけでこんなにあるんですか? レギュラー商品のミックスは全部で28種類。 これに期間限定品や数量限定品が加わる(日世 公式HPから) 松島さん:白いミックスで「白物」と呼んでいますが、 全てバニラではないんですよ。 バニラの香料が入っているものが「バニラ」で、入っていないのは「ミルク」。 あとは乳脂肪分や味の濃さなどで種類が分かれています。 さっき「全てソフトクリームになるとは限らない」と言った。 パフェに使う場合、バニラが強いソフトクリームを使うと、フルーツよりバニラの香りが勝ってしまうこともあるそう。 用途や要望に合わせ、これだけ種類が増えたのだという。 そして、「白物」に対して色がついたミックスは「色物」と呼ぶそう。 またひとつ、世界を切り分ける言葉を知れて嬉しい。 松島さん:色物の一番人気はチョコレートで、その後は抹茶、ストロベリーと続きます。 チョコも3種類、抹茶も2種類揃えてますね。 そういえば、バニラとチョコが絡み合った「ミックスソフト」ってある。 あれはどうやって作ってるんだろう。 なにか特別な仕掛けが……? 松島さん:それはフリーザーの仕組みをご覧いただくとわかるんですが…… タブレットのカメラを切り替えて、フリーザー本体を見せてくれる松島さん。 現地にうかがいたかった……! 松島さん:フリーザー本体には、液状のミックスがタンクに保冷されていまして、「シリンダー」と呼ばれる部分にソフトクリームが出来上がった状態で満たされています。 フリーザー内部を横から見たところ。 シリンダーはソフトクリームで満たされている。 レバーを倒すと内側のらせん状の部品が回転して(図の左方向に押して)取り出せる。 松島さん:レバーを倒してシリンダーからソフトクリームを取り出すと、取り出した分だけミックスタンクからミックスが充填される仕組みです。 充填されたミックスはシリンダー内で冷凍されながら攪拌されて、ソフトクリームになります。 レバーをグッと倒せば、倒している間じゅう星形の穴からソフトクリームがニュ〜っと出てくる。 こうやって「できたて」のソフトクリームがこの世に誕生する。 星形の穴からソフトクリームが出てくる。 マヨネーズのフタと同じだ。 ただ、これだと1種類の味のソフトクリームしかできない。 フリーザーには、タンク&シリンダーを2つずつ備えた「ダブル機」もあるのだ。 ダブル機なら、複数の種類のソフトクリームを1台で作れる。 こっちがバニラで、こっちがチョコ、というように。 松島さん: ダブル機は最終的な「出口」が3つあります。 真ん中の出口は両側のシリンダーにつながっていて、2つの味を合流して1本にするんですよ。 ミックスソフトはそれを巻いているだけ。 ダブル機はシリンダーが2本入る。 これにフロント部分を装着して「出口」を3つにする。 すると真ん中から…… バニラとチョコが合流したミックスソフトが出てくる、という仕組み。 ちなみにシリンダーが3つの「トリプル機」もあるそう。 「複雑に絡み合っているように見えますが、仕組みは単純なんです」と笑う松島さん。 今度ミックスを頼む機会があったらまじまじと見よう。 ソフトクリームのコーンに「メッシュ柄」が多い理由 ところでソフトクリームの「コーン」、トウモロコシのコーン(CORN)だと思っている人も多いのではないか。 松島さん:あれは円錐のコーン(CONE)です。 「三角コーン」のコーンと一緒ですね。 そもそもトウモロコシではなく、小麦粉でできてますし(笑) 日世にはコーンも種類がたくさんある。 レギュラー商品で25種類、デザインや味が全部違う。 そんなに。 (左から)サブレ生地を焼き上げた「ブーケサブレ」、インバウンドも狙った「紅白ツートンコーン」、惣菜メニューにも使える「グラノーラコーン」などなど。 松島さん:最近の主流は「ローレルトップ」ですね。 1998年に生まれたもので、クリームが高級志向に変わってきたころ。 それなのに昔ながらの古いタイプのコーンでいいのか、と、この造形が生まれました。 左が「ローレルトップ」。 右は最古参の「No. 1フレアートップコーン」。 よく見るやつ! こうして比べるとだいぶ形が違う。 こういう柄を作るのって、専門のデザイナーがいるんですか? 松島さん:設計者はいますが、デザイナーはいません。 コーンを焼くときの生地の動きも計算に入れないといけないんですよ。 生地は金型で挟んで焼くので、金型内で均一に伸びるよう柄を設計する必要があるんです。 タイ焼きを思い浮かべてみるといいかもしれない。 生地を金型に落とし、挟んで焼くと、尻尾の先まで生地が伸びて魚の形になる。 あのイメージ。 ソフトクリームのコーンも、柄をデザイン優先で考えると、先端まで生地が届かなかったり、厚みにムラが出たりするのだ。 コーンにメッシュの柄が多いのも、ひょっとしてそういう理由からですか? 松島さん:確かにメッシュ柄は生地が均質に伸びやすいのですが、歴史的な背景もあります。 1904年のセントルイス万博で、円錐に巻いたワッフルコーンにアイスクリームを乗せて販売したことが、コーンの始まり。 メッシュ柄は、そのワッフルの名残なんですよ。 ソフトクリームには3つの「ブーム」があった あのメッシュ柄に100年以上前の歴史が刻まれていたとは……と震えたところで、いよいよ「ソフトクリーム」が誕生した歴史を振り返ろう。 ……と、言っても実は詳細はというサイトにまとまっている。 「当社の歴史がソフトクリームの歴史」と松島さんが言うだけあり、ここを見ればソフトクリーム史がばっちりわかる。 なので、特に「へー!」となった部分をピックアップして松島さんにうかがった。 創業者の田中穰治氏がアメリカでソフトクリームが流行している、という情報をキャッチして、フリーザーを10台輸入したのが1951年のこと。 英語では 「ソフト・サーブ・アイスクリーム(soft serve ice cream)」という名前なのだが、終戦直後で英語に馴染みのない日本人には難しいと判断し、「ソフトクリーム」と命名した。 日本におけるソフトクリーム誕生の瞬間である。 わざわざ図版を作っているのはリモート取材のため写真素材が少ないからです。 ちなみに、フリーザーの輸入に併せて、コーンやミックスも輸入した。 しかし コーンは船便でボロボロに壊れていることが多く、いち早く国産に着手したという。 木箱を開けたらボロボロになっているコーン、目に浮かぶし切ない気持ちになる。 かけそば1杯15円の時代に、ソフトクリーム1本50円。 高級デザートである。 一方、1950年代といえば、人々が街頭テレビで放送されるプロレスに熱狂していたころ。 みんなシャープ兄弟と戦う力道山に釘付けになっていた。 そこで東京下町の蕎麦屋も、客寄せのため店にテレビを置くようになる。 でも、プロレスが放送されるのは夜の20時。 みんな夕飯を食べてから蕎麦屋に来ちゃう。 肝心の蕎麦が全く売れない。 松島さん: 蕎麦以外になにか売ろう、ということで、ソフトクリームを置いたんですね。 お子さんにもどうですかと。 すると飛ぶように売れた。 蕎麦屋と力道山によって、ソフトクリーム第1次ブームができたと言われています。 第1次ブームを図解しようと思ったら脳トレみたいになってしまった。 この第1次ブームでフリーザーがガンガン稼働し、店側のメンテナンスがいい加減になってきた。 輸入品で修理も難しいし、衛生面でも良くない。 というわけで、フリーザーもミックスも国産に移っていく。 ソフトクリームをなめながらパビリオンを回るのがトレンドに。 たちまちブームに……と思ったら、 万博が終わった2~3年後に、全国でフリーザーの売り上げが爆発的に伸びた。 なぜ「2~3年後」に? 松島さん:これは私見ですが……。 第1次ブームは蕎麦屋だったので、都市部に限られていたんですね。 万博は全国から人が来た。 地元に帰った人が「こういう美味しいものがあった」と話をして、そこから広まったのではと考えています。 「あれは美味しかった……」から全国区に。 時代は高度成長期。 全国にビルやショッピングセンターが建ち始めたころ。 そこで「あの美味しかったやつ置こう」という発想になったのだろう。 万博が終わっても「あれは美味しかったなぁ……」という思い出がずっと残っているの、とてもいい話で気持ちがほっこりする。 ご当地ソフトは「自然発生」で起こった 全国区に広がったソフトクリームは、ドライブイン、ファミレス、コンビニ、サービスエリア……と、時代と共に販路が広がっていく。 そして「第3次ブーム」と言えるのが 「ご当地ソフト」の登場だ。 これも日世さんの戦略だったんですか? 松島さん:いいえ、 私どもが仕掛けたわけではありません。 先ほど申しました通り、販売店は「工場」。 オーナーさんが「うちで売ってる抹茶を入れてみよう」など自分たちで工夫して、独自のソフトクリームを作り始めたんです。 自然発生的に生まれたんですよ。 日世のホームページにはニックン&セイチャンが名物ソフトを探すというコンテンツも。 訪れた街は全国60箇所以上! 自然発生したとはいえ、それって「うちの機械に勝手に変なもの入れないでくれよ!」ってことになりませんか? 松島さん:もちろん、固形物や生もの、ハチミツみたいに粘性の高いものなど、入れてはいけないものもありますよ。 でも、 その地方のもので美味しいものができるなら、それでいいじゃないですか。 結局ミックスもコーンも使うので、うちの売上も立ちますから。 うちの抹茶ソフトより美味しいものができても、それはそれでいいんです(笑) どうやってご当地ソフトを作っていいかわからない、という販売店には、デザートプランナーが相談に乗ることもあるという。 過去には映画で使われる「蕎麦ソフト」を監修したこともあるそうだ。 ずっと「ソフトクリーム」と言い続ける 第3次ブームまで来て、時は2010年代に移る。 そこから最近に至るまで、ソフトクリームのトレンドはどうなっているのだろうか? 松島さん: プレミアムグレードの商品に注目が集まっていますね。 2013年にはプレミアム生クリームソフトを発売しました。 乳脂肪分12. 5%含有、生クリーム25%のプレミアム商品です。 緊急事態宣言が解除されてから、CREMIAを食べに行った。 さすが4分の1が生クリーム、むちゃくちゃ濃厚……! CREMIAの誕生秘話もので是非ご覧いただきたいが、特に注目したいのはコーンの部分。 これ、 お菓子のラングドシャでできているのだ。 そこにソフトクリームが「巻かずに」乗っている。 松島さん:開発担当曰く、最初に高級クリーム素材ができて、 「これ巻くか?」って話になったそうなんです。 巻いたら普通だなと。 そこでフリーザーの出口を開発しなおして、ホイップが立つような形にした。 すると今度は 「これ既存のコーンに乗せるか?」となり、ラングドシャのコーンを開発したんです。 フリーザー、ミックス、コーンの全部に開発の手が入ったトータルプロデュース。 もはや作品である。 「総合メーカー」の日世さんじゃなかったら、最後に妥協して普通のコーンに乗せちゃうかもしれない。 取材時は松島さんが取り出した巨大なCREMIAの模型に度肝を抜かれる一コマも 日世さんのプレミアム展開はまだある。 その名もズバリ。 特定の地域で生産された果実だけを使ったソフトクリームである。 2020年5月から発売開始された「宮崎マンゴー」と「和梨」。 このほかに「あまおう」と「ゴールドキウイ」も販売中。 松島さん:「和梨なら千葉県市原市」というようにフルーツを収穫する地域も指定して、農家や農協の協力を得て作っています。 そこで獲れたものでしか作れないので、全部売れたら終わり。 数量限定でお届けしています。 ソフトクリームが初めて日本に紹介されてから、来年で70周年。 百貨店から蕎麦屋、そして全国へと「面」が広がり、ご当地ソフトが各地で「点」となって充実し、さらにプレミアム展開で「質」も上げた。 そうなると、次はもう世界である。 松島さん:アメリカに研修に行ったことがあるんですが、 現地ではソフト・サーブ・アイスクリーム以外に色んな言い方があるんですね。 マシンサーバー(機械から出すやつ)とか、トーチ(たいまつ)とか。 意外とバラバラなんですよ。 なので、 逆に私たちは海外に出すときも「ソフトクリーム」と言い続けています。 この言葉を全世界に広めようと思っているんです。 日本ではソフトクリームと言うんだぞ!と。 和製英語として作られた「ソフトクリーム」が、いつかバラバラだった名称を統一して、スタンダードになるかもしれない。

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